網膜硝子体手術

当院では、これまでの福岡大学病院、関連病院での2,000例以上に及ぶ硝子体手術の経験から、日帰り手術をおこなっております。
手術時間は30分~1時間程度です。硝子体手術は入院が必要と思われていますが、最近の手術機器の進歩と技術の発達により、安全に手術を行う事が出来るようになっています。2007年には105例の日帰り硝子体手術を行いました。重症な方や通院が困難な方には入院ができる施設をご紹介しております。
硝子体手術の適応症
- 糖尿病網膜症(硝子体出血)
- 最近では10人に1人と言われる糖尿病ですが、罹病期間が長いと網膜症が起こってきます。視力低下の原因は硝子体出血や黄斑部の浮腫、牽引性網膜剥離などですが、手術で視力を回復することも可能です。最近では早期に手術を行う事で、良い視力を保てるようになってきています。視力が0.7以下に低下した方は早めにご相談下さい。
- 網膜静脈閉塞症
- 高血圧や糖尿病の方に多くみられ、静脈が詰まって起こる病気です。視力が低下するのは黄斑部浮腫(網膜が腫れる)に起因するものが多く、手術によって浮腫を除去することが可能です。
- 黄斑部網膜上膜形成症
- 物を見る部分の黄斑部に膜が張り、網膜にシワがより、ものの歪みや視力低下を引きを引き起こします。手術で膜を除去することで網膜のシワがのびて、歪みなどが改善されます。
- 特発性黄斑円孔
- これも黄斑部の周囲に薄い膜がはり、黄斑部に穴が開く病気です。手術により、穴の開いた周囲の薄い膜を除去。その後、ガスを入れる事で穴が閉じ、視力の改善が期待できます。
- 裂孔原性網膜剥離
- 網膜剥離は、網膜に穴が開いて網膜が剥がれてくる病気ですが、この病気も最近では硝子体手術の適応です。症状は、光視症、飛蚊症、視野欠損、視力低下などです。